2021年12月28日火曜日

今年一年を振り返る

 早いものでもう年の瀬だ.卒論が全く終わっていないので,年末ぎりぎりまで大学に通っている.今年度は私が見ている学生が10人で,日大に来てから最も少ないのだが,まじめに取り組もうとする学生が多いので結構時間がかかってしまっている.年内に,と思ってたが,とてもじゃないけど無理そうだ.

 学生が頑張っているのを傍目に,今年を振り返ってみる.今年は,いろんな意味で何かと大変な年だった.時間的にも精神的にも研究に集中することが難しく,思った以上に成果が上がらなかった.研究関連の成果は以下の通り.


・私がファーストの論文に関しては2本投稿したもの,いずれもアクセプトには至らず.

・共著論文は何本かアクセプト.うち一本は,コレスポ.調査が大変だった岐阜大のHさんの論文が出たのはちょっとうれしい(Y君ご苦労様です).

・哺乳類科学に書評を書いた.次号に掲載予定.

・科研費は基盤Bが無事に採択.だけど,思ったように進捗せず.

・査読は可能な限り受けた.Biological Conservation2本,Journal of Animal Ecology,Ecography,Remote Sensing in Ecology and Evolution,Ecological Modelling,Ecological Research,Mammal Study,哺乳類科学それぞれ1本.例年並みか若干本数としては少なめ.

・学会発表に関しては,哺乳類学会はやむを得ない事情で急きょ参加取りやめ.3月の生態学会では自由集会を企画中.これは新しい人とも知り合いになれたし,やり取りが楽しくもある.

・調査は,コロナもあって結構制約が多い.夏は千葉県のMさんと共同調査を実施したが,まだ必要なデータ化を終えられていない...(Mさん,ごめんなさい).

・今年最大の喜びは,Hさんの学振がギリギリ当たったこと.来年度からは学振に当たる価値が結構変わりそうなので,狭き門を突破できたのは素晴らしい.


以下にHさん関連の動画を貼り付けてみる.来年は,もう少しゆっくり楽しみながら毎日を過ごしたい.






2021年12月18日土曜日

自動撮影カメラの電池寿命

 このブログは完全に自己満足のものに過ぎないのだが,意外な人(まだ会ったこともない人も含めて)が読んで連絡をくれたりする.機会学習の専門的な知識を持っている人や自動撮影カメラを研究に使っている人もいるので,まあ自己満足も無駄にはならないようだ.


カメラ寿命を集計してくれたのと同じY君が,電池寿命についての図も作ってくれていたので,こちらについても公開しておく.完全に機種依存の情報でどこまで役に立つかはわからないが,新しくカメラを購入するうえでは役立つかもしれない.


図は,充電式のエネループ(1.2Vのニッケル水素電池)を使ったもので,カメラ(Browning社製)は20秒の動画を撮影するモードにしている.おおよその目安として,1日あたり数枚の撮影がある場合と考えてもらったらいいと思う.設置場所は,比較的温暖な房総半島である.




画質が悪くて見えにくいが,X軸は30日が一目盛,Y軸はカメラが稼働している割合を示している.少なくとも2ヶ月は電池がちゃんと持っているのが分かる.かなり優秀だ.ちなみに,上の図は2つの機種の結果を示しているが,稼働日数という点ではほぼ違いはない.「公称」だと新しい機種の方が(待機電力が小さいので)電池寿命が長く表記されてたりするが,実稼働日数はほぼ上限に達しているということなのだと思う.


なお,少なくとも我々が使っているカメラ+設定だと,ニッケル水素電池(充電池)を使った場合と(使い捨ての)アルカリ電池の間で電池寿命に大差はない.ニッケル水素電池は,フル充電した場合の電圧が1.2Vなので,カメラのモニターのバッテリー残量が低めに表示されるが,そのことは大きな問題にはならない.


カメラを大量に使う場合は,充電式にしないと毎回スゴイ量の電池を捨てないといけなくなる.私はそういうのに罪悪感を感じてしまうので,充電池はそういう心の負担?を減らしてくれたりする.